中世ヨーロッパで起きた動物裁判についての事例

動物裁判

あなたは「動物裁判」という言葉を聞いた事がありますか?
動物裁判とは、罪を犯した動物を裁判にかけて処罰をするというものです。
日本ではまず考えられない事ですが、実際にヨーロッパでは13世紀〜17世紀にかけて実際に行われていました。
では、どのような裁判だったのか、もう少し詳しく紹介していきます。

動物裁判も人間の裁判と形式は同じ

動物の裁判も審理手続きから処刑方法までの流れは、人間の裁判と全く同じように行われました。
しかも、動物側にも、ちゃんと弁護士がつけられ、裁判官の使者が罪を犯した動物に対し、裁判所に出頭するように命令しにくるのです。
現在の私たちの常識からすれば、全くの非常識な事ですし、そんな事をして一体何の意味があるの?と思いますよね。
では、実際の裁判の事例を挙げます。

この裁判はネズミ裁判と呼ばれ、16世紀のフランスで起こった事件です。
ネズミが穀物を食い荒らしてしまう事に困り果てた農民が、裁判所にネズミを告訴したのです。
裁判所の使者は畑に出向き、3回ネズミに出頭命令を出しました。
ですが、当然ながらネズミが自主的に裁判所に出向く事なんてありえません。
ネズミは結局指定された日に裁判所に来ず、欠席をしました。
裁判所では、3回続けて欠席をすると、罪が確定してしまいます。

ですが、有罪になったネズミに対して、弁護士は弁護します。
ネズミが裁判所に来れなかった理由は、ネズミは身体が小さい動物なので、裁判所までの道のりは遠く、途中で外敵の猫に合う危険もある。そもそも穀物を食べたネズミが、一体どのネズミなのか、数が多すぎて、1回の通告では全てのネズミに通告出来ていない。
そして、罪を犯したネズミを特定出来ないのに、全てのネズミを駆除する事は許されない行為だと。
この動物裁判の結果、どうなったと思いますか?
なんと、弁護士側が勝訴し、ネズミは駆除されずにすんだのです。

罪が確定した動物裁判

しかし、毎回動物側が裁判で勝訴している訳ではありません。
例えば、赤ちゃんを蹴り殺したブタは絞首刑になり、人を殺した象は島流しになりました。
まだ、南京虫は、人を刺しかゆみを与えた事で、銃殺刑になりました。
確かに、人を殺す動物を、放置するのは危険です。
ですが、動物に殺意があったのか?と言えば、当然なかったでしょうし、現在だと不幸な事故として処理される事柄です。
ただ、動物裁判が行われた背景には、宗教が深く影響し、キリスト教では、罪を犯したモノは人間、動物、植物、無機物、問わず、裁かれないといけないという教えを忠実に守っていたわけです。ある意味深い信仰心だと言えるのかもしれませんね。